WWEの女子世界王者で〝ジーニアス・オブ・ザ・スカイ〟ことイヨ・スカイが、〝美しき狂気〟ジュリアからまたも卑劣な襲撃にあった。

 4月20日の祭典「レッスルマニア41」でビアンカ・ベレア、リア・リプリーの強敵2人を相手に王座防衛。祭典史上に残る名勝負を繰り広げたが、翌日のロウでジュリアとロクサーヌ・ペレスのNXT悪女コンビに襲われ、前回ロウでは乱闘に発展。怒りのイヨは29日のNXTに乗り込み、ジュリア&ロクサーヌとのタッグ戦を制し、貫禄を示していた。

 5日(日本時間6日)のロウ(ネブラスカ州オマハ)では、遺恨の続くロクサーヌとシングル戦で激突。序盤に右ヒザに低空ドロップキックを浴びてペースを奪われた。コーナーでは右ヒザにストンプをくらい、場外で苦悶の表情だ。

 その後も右ヒザを徹底的に狙われたが、豪快な雪崩式アームホイップで逆転。「レッツゴー、イヨ!」のチャントを受けて奮起し掌底アッパー、ハイキック、ミサイルキックの猛攻に出た。だが右ヒザの痛みで攻撃を中断する場面があり、ロクサーヌに反撃を許す。ムーンサルトプレスもかわされ、痛めた右ヒザにドラゴンスクリューをくらった。

 大ピンチに陥るも、世界王者はロクサーヌのラ・マヒストラルから始まる丸め込みの攻防に持ち込んだ。攻守が4度入れ替わり、高度なカウンターの応酬は、イヨがヨーロピアンクラッチで押さえ込み、3カウントを奪った。熱闘を制した世界王者は、得意のポーズで勝利を喜んだ。

 すると、ロクサーヌからイヨに握手を求めてきた。悪女の意外な行動にも、イヨは王者らしく笑顔で応じて一礼。拍手とサムズアップでロクサーヌの健闘をたたえたが…やはりワナだった。ジュリアが背後からイヨを急襲。不敵な笑みのロクサーヌとともに、イヨをボコボコと殴って蹴りまくった。

ロクサーヌ(右)とともにイヨ・スカイ(中)をKOしたジュリア(©AbemaTV, Inc.)
ロクサーヌ(右)とともにイヨ・スカイ(中)をKOしたジュリア(©AbemaTV, Inc.)

 卑劣極まりない暴行に、イヨは動けず。ジュリアは世界王者をサーフボードストレッチの体勢に捕らえると、ロクサーヌがイヨの顔面にスーパーキックを叩き込んだ。同じ合体技を再び見舞って王者をKO。ジュリアはイヨの背中にもダメ押しの蹴りをぶち込んだ。ジュリアとロクサーヌが不敵に勝ち誇る一方で、イヨは倒れたままだった。

 これを受け、次週のロウでイヨ&リアvsジュリア&ロクサーヌのタッグ戦が電撃決定。屈辱KOとなったイヨは自身のX(旧ツイッター)に「今夜ロクサーヌを倒した…でも背中、顔、右ヒザ…体のあちこちが痛い。もう一度、2人に借りを返さないと!!!! ロクサーヌ、ジュリア、来週またね」と投稿し、ジュリア&ロクサーヌへの報復を宣言した。

 故郷オーストラリアに帰国中のリアもXで「助けが必要かい?」と応じた。ジュリアにとってはロウデビュー戦となるが、果たして日本人スーパースター同士の抗争の行方は――。

 この日のロウは「ABEMA」にて放送された。