新日本プロレス4日の福岡国際センター大会で、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の内藤哲也(42)が新日本マットに別れを告げた。
団体の看板生え抜き選手として絶大な人気を誇り続けた内藤はLIJの盟友・BUSHIとともに今大会を最後に退団することが発表されていた。この日のラストマッチでは鷹木信悟&高橋ヒロム&BUSHIと組んで海野翔太&石井智宏&タイチ&TAKAみちのくと対戦。代名詞の入場曲「STARDUST」が流れると、会場中から特大の「内藤」コールが巻き起こった。
大歓声を背にリングに上がった内藤は海野にバックエルボーからの低空ドロップキック、TAKAにはスイングDDTと得意技で会場を沸かす。さらにTAKAにはLIJ4人での低空ドロップキックを同時発射した。
内藤はヒロムとの合体技テンデデロを石井に決めると、必殺技のデスティーノをタイチにさく裂させる。BUSHIが代名詞のトぺ・スイシーダで敵軍を分断すると、最後は鷹木がバーニングドラゴンでTAKAを沈めLIJに凱歌が上がった。
試合後のリング上で4人で拳を突き合わせた内藤は、〝お客さま〟との別れを惜しむように花道をゆっくりと退場。バックステージでは「2011年8月1日、俺の入場曲『STARDUST』を初めて使ったのがここ福岡国際センター。何か、いろいろと縁のある会場だなって、昨日ベッドに寝転びながら思いましたよ」と思い出を振り返った。
「今日を最後に俺はこの新日本のリングを離れるつもりですが、ここまでフリーとして2月1日からずっと新日本に上がり続けていたわけで、分からないよ? 次のシリーズもまたいるかもしれないからね。あまり悲しまないでよ。その次のシリーズ、来年、再来年…いつか分からないけどさ、何なら新日本のリングかどかも分からないけど、またどこかで会えるでしょう。その時を楽しみにお待ちください。じゃ、またお会いできるその日まで、アディオス!」。最後の最後まで制御不能なカリスマらしい言葉を残して退場した内藤。誰よりも新日本プロレスを愛し、誰よりもファンに愛された男は、新たなる旅に出る。